ホーム > 不動産問題Q&A > 不動産売買 > 【不動産売買②】売主の担保責任-数量指示売買

【不動産売買②】売主の担保責任-数量指示売買

Pocket

数量を指示した売買における売主の担保責任について教えて下さい。

くり子ちゃん

1 数量指示売買において、指示した分量と比べ、物が不足していた場合、買主が不足を知らなければ(善意の場合)、代金減額請求権損害賠償請求権解除権(残存部分だけなら買わなかったであろうとき)が与えられます(民法565条による563条準用)。

物の一部が契約締結前に滅失していた場合も同様です。

2 数量指示売買の意味について、最高裁は、「当事者において目的物の実際に有する数量を確保するため、その一定の面積、容積、重量、員数または尺度あることを売主が契約において表示し、かつ、この数量を基礎として代金額が定められた売買を指称するものである」としています(最判昭和43年8月20日、最判平成13年11月22日)。

数量指示売買の典型例としては、売買契約書において、単価を明示し、売買代金をこの単価に数量を乗じて算出する方法によって決定する売買契約があげられます(東京地判昭和46年11月29日、横浜地判昭和50年7月30日)。

もっとも、売買契約書で、売買の目的物である土地を面積によって表示したとしても、これをもって、ただちに数量指示売買となるわけではありません。

この点、最高裁も「土地の売買契約において、売買の対象である土地の面積が表示された場合でも、その表示が代金額決定の基礎としてされたにとどまり売買契約の目的を達成するうえで特段の意味を有するものでないときは、売主は、当該土地が表示どおりの面積を有したとすれば買主が得たであろう利益について、その損害を賠償すべき責めを負わないものと解するのが相当である」と判示しています(最判昭和57年1月21日)。

3 数量指示売買において数量が超過する場合に、民法565条を類推適用して、売主は代金増額請求をすることができるか、について、最高裁は以下のとおり判示し、これを否定しています(最判平成13年11月27日)。

「民法565条にいういわゆる数量指示売買において数量が超過する場合、買主において超過部分の代金を追加して支払うとの趣旨の合意を認め得るときに売主が追加代金を請求し得ることはいうまでもない。しかしながら、同条は数量指示売買において数量が不足する場合または物の一部が滅失していた場合における売主の担保責任を定めた規定にすぎないから、数量指示売買において数量が超過する場合に、同条の類推適用を根拠として売主が代金の増額を請求することはできないと解するのが相当である。」