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【不動産売買⑥】瑕疵担保責任免除特約

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瑕疵担保責任免除特約の有効性について教えて下さい。

くり子ちゃん

1 瑕疵担保責任免除特約は、売主と買主の合意により成立します。 当然と言えば当然ですね。

単に一方的に売主が買主に意向を伝えただけでは、合意が成立したとはいえません

したがって、重要事項説明書に、瑕疵担保責任を負わないとの記載があったとしても、それだけで、特約が成立するものではありません(札幌地判平成17年4月22日)。

また、一方的に差し入れられた確約書に「境界形状、地積不足等の瑕疵が発見された場合等については、X側が責任をもって解決し、Yに対してはいかなる名目の請求も行わないことを確約します」と記載されたなお書につき、瑕疵担保責任免除特約の成立が否定されています(静岡地裁富士支判平成15年8月19日)。

2 瑕疵担保責任免除特約瑕疵担保責任限定特約も、原則として有効と解されてます(東京地判平成15年5月16日)。

法定の責任を加重する特約も有効です。

また、法定の責任とは別に、責任の負担方法を合意する場合もあり、責任の負担方法の合意も有効と解されています(東京地判平成20年3月27日)。

3 もっとも、売主が瑕疵の存在を知りながら買主に告げなかった場合には、特約の効力は否定されます(民法572条)。

これに加えて、売主に過失(重過失・軽過失)がある場合にも、特約の効力が否定されるか否かについては争いがあります。

この点、東京地判平成20年11月19日は、民法572条の文言および趣旨に照らせば、特約は、売主悪意の場合に無効となるが、瑕疵を知らない場合には、知らなかったことにつき重過失があるとしても、その効力が否定されることはないと判示しています。

これに対し、売主が悪意の場合だけではなく、悪意と同視すべき重大な過失があるときにも特約の効力が否定されるとする裁判例もあります(東京地判平成16年4月23日、東京地判平成15年5月16日)。

4 また、このほかに、特別法により、瑕疵担保責任免除特約の効力が否定される場合があります。

この点については、【不動産売買⑦】をご参照ください。