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【不動産賃貸③】離婚後もそのまま住み続けてもいい?

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私は、先日、夫と離婚しました。これまで住んできた賃貸アパートは、元夫が賃借人となっているのですが、離婚後、私は、従来通り、このアパートに住むことはできますか。

くり子ちゃん

まずは、民法の原則から説明します。

民法612条1項によると、「賃借人は賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない」とされています。
したがって、賃貸人の承諾なしに賃借権の譲渡は、原則としてできません。

しかし、判例上、賃借権の譲渡がなされたときでも、賃貸人に対する背信的行為と認めるに足らない特段の事情のあるときは、契約を解除することができないとして賃借権の保護を図っています(最高裁昭和29年10月7日判決)。

では、離婚後、賃借人となっていない方(本件では妻)が、財産分与として賃借権を譲渡され、そのまま住み続けることはできるのでしょうか。

この点、大阪地裁昭和41年12月20日判決は、離婚に伴う賃借人の変更については、原則として賃貸人の承諾は不要であると判断しています。

このような場合には、賃借人が交替しても賃貸人に対する背信的行為とは解されないわけです。

なお、これは、内縁解消の場合も同様です(東京高裁昭和33年8月19日判決)。