ホーム > 不動産問題Q&A > 不動産賃貸 > 【不動産賃貸⑧】一時使用目的の賃貸借の注意点は?

【不動産賃貸⑧】一時使用目的の賃貸借の注意点は?

Pocket

一定期間に限り、私が所有する建物を他人に貸したいのですが、そのようなことはできますか。何か注意点はありますか。

くり子ちゃん

借地借家法は、一時使用目的の建物賃貸借に関する規定を設けています(40条)。

同規定によると、賃貸人は、一定期間満了と同時に正当事由を要せず、明渡しを請求できることになっています。

一時使用の賃貸借をする場合、特別な方式をとる必要はありません。

期間の長短にも制約はありません。

一時使用の賃貸借であるか否かの判断にあたっては、「賃貸借の目的、動機、経緯、賃貸期間、建物の種類、構造、規模、使用状況、賃料の多寡、契約書上の記載内容、その他、諸般の事情から、賃貸借契約を短期間に限り、存続させる趣旨のものであることが客観的に判断される」かどうかが判断基準となります(最高裁昭和36年10月10日判決)。
更新条件のある市販の契約書を利用し、特約条項に「一時使用」と記載したのみでは、一時使用賃貸借としての合意の明確性は十分であるとはいえません(東京地裁平成3年7月31日判決)。

また、高額の家賃を受領した場合、何度も更新を繰り返した場合などは、一時使用目的であると認めなかった裁判例はたくさんあります。

このように、上記の最高裁の判断基準をみたすのは、実際にはとても難しいです。

一時使用目的の賃貸借をする場合には、十分に注意してください。