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【不動産賃貸⑮】賃料の減額請求をしたのですが、賃貸人が応じてくれません。

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賃貸人に対して賃料の減額請求をしたのですが、賃貸人が応じてくれません。この場合、賃料については、どうしたらよいでしょうか。

くり子ちゃん

賃借人は、賃貸人に対して、建物の賃料が、土地もしくは建物に対する租税その他の負担の減少により、土地もしくは建物の価格の低下その他の経済事情の変動により、または近傍同種の建物の賃料に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、将来に向かって建物の賃料の減額を請求することができます(借地借家法32条1項)。

そして、新たな賃料額は、まずは、賃借と賃貸人との話し合いで決めることになります。

しかし、賃貸人が賃借人の減額請求に応じず、話し合いでの解決ができない場合には、賃借人は、調停や裁判を起こし、その中で客観的に相当な賃料額を決定することになります。

では、賃料減額請求をしてから、客観的相当額が決定されるときまで、賃借人は賃貸人に対し、どれだけの賃料を支払ったらよいのでしょうか。

この点について、借地借家法32条3項は、賃借人から賃料減額請求を受けた賃貸人は、減額を正当とする裁判が確定するまでは、賃貸人が相当と認める賃料の支払いを請求することができると規定しています。

ですから、賃借人はその期間中は、従前の賃料を支払わなければならないことになります。

もし、賃料減額請求をした賃借人が、その期間中に従前の賃料額を支払っておかないと、賃貸人から債務不履行を理由に賃貸借契約を解除されるおそれがありますので、注意が必要です(東京地裁平成6年10月20日判決)。

なお、裁判等により、後日、客観的相当額が確定し、すでに賃貸人が支払いを受けた額が客観的相当額を超えているときは、賃貸人はその超過額に受領のときから年1割の割合による利息を付加して賃借人に返還しなければなりません(借地借家法32条3項)。