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【マンショントラブル①】管理組合の権利主体性

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マンションの1階出入口を含む共用部分の無断改造がなされた場合、管理組合は、区分所有者に対して工作物の撤去や違約金などを請求することはできますか。

くり子ちゃん

これは、管理組合の権利主体性の問題です。

この点、最高裁は、管理組合の工作物撤去や違約金などを請求する資格を認めています(最高裁平成23年12月10日判決)。

また、同じように、規約に違反し、ペットを飼育していた区分所有者に対し、ペット飼育の禁止(停止)を求めた訴訟において、最高裁は、「規約は、区分所有者に対して効力を生ずるのであり、区分所有者は規約において定められた義務を遵守しなければならないが、規約は管理組合に対する義務であり、これに対応する権利は、法人格なき社団としての管理組合に帰属する」と判断しました(最高裁平成10年3月26日判決)。

これに対し、駐車場の不法占有者に対する管理組合からの明渡請求について、不法占有者に対する物権的請求権は建物区分所有者全員に総有的に帰属する権利ではないから、管理組合が明渡請求をすることはできないとする裁判例があります(東京地裁平成13年8月31日判決)。

また、マンションの外壁にひび割れがあったことを理由とする管理組合から建設会社、販売会社に対する損害賠償請求については、損害賠償請求権は各区分所有者に分割して帰属しており、管理組合が請求することはできないとする裁判例(東京高裁平成8年12月26日判決)や、管理者から共用部分の動産を放置している区分所有者に対する損害賠償請求を否定した裁判例(東京地裁平成22年6月8日判決)などがあります。