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【境界確定・所有権確認⑥】筆界特定制度とは?

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筆界特定制度とはどのような制度ですか。

くり子ちゃん

1 従来、公法上の境界について争いがあった場合の境界の確定は、裁判所における境界確定の訴えを提起する方法しかありませんでした。

しかしながら、境界確定の訴えは、費用と時間がかかるため、より迅速な境界確定の手続として、平成17年の不動産登記法の改正により筆界特定制度が導入されました。

2 筆界特定制度は、土地の登記簿上の所有者等の申請に基づいて、筆界特定登記官(法務局または法務局長により指定を受けた登記官)が、外部専門家である筆界調査委員の意見を踏まえて、土地の筆界の現地における位置を特定する制度です。

筆界特定制度と境界確定訴訟は、いずれも筆界の特定を目的とする点で共通します。

しかしながら、筆界特定制度は、あくまでも筆界特定登記官の判断であり、法的な拘束力をもって筆界を確定するものではなく、事実上の証明力があるに過ぎません。

また、筆界特定は行政処分ではなく、公定力がないため、筆界特定に不服がある場合には、境界確定訴訟を提起することになります。

3 筆界特定がされた場合において、境界確定訴訟の判決が確定したときは、当該筆界特定は、当該判決と抵触する範囲において、その効力を失います(不登法148条)。

また、既に境界確定訴訟による判決(訴え却下の場合を除く)が確定しているときは、筆界特定の申請は却下されます(不登法132条1項6号)。

4 裁判所は、筆界特定がなされている場合において、境界確定訴訟が提起されたときは、その訴訟において、訴訟関係を明瞭にするため、登記官に対し、筆界特定手続記録の送付を嘱託することができます。

境界確定訴訟提起後、筆界特定がされたときも同様です(不登法147条)。