ホーム > 不動産問題Q&A > 境界確定・所有権確認 > 【境界確定・所有権確認⑧】公図とは?

【境界確定・所有権確認⑧】公図とは?

Pocket

公図とはどのようなものですか。

くり子ちゃん

1 公図とは、「旧土地台帳附属地図」の俗称であり、課税台帳である土地台帳に付属する地図として、もっぱら租税徴収の公的基礎資料として明治時代から作成されてきたものです。

2 昭和35年に登記制度と台帳制度の一元化が図られ、土地台帳制度が廃止されました。

これにより、税務署に公図を備え付ける法的根拠はなくなりましたが、登記所に備え付けられるはずの旧法17条地図(現法14条地図)の整備作業が一向に進まなかったことから、実務上、公図が旧法17条地図に代わるものとして、不動産取引の際に閲覧されて地形を知る資料となったり、訴訟において証拠として利用されたりしてきました

3 公図は、その成立過程において、未熟な測量技術や短期間の作成であったことなどの事情があったことから、距離、面積、包囲、角度などの正確性を欠き、14条地図のような現地復元性は認められていません

しかし、14条地図がない地域では、土地の事実状態を知る公的資料は公図以外になく、また、土地の形状、道路、河川等との位置関係、土地の配列状況等は参考になることから、実務において、境界確定の重要な証拠として多く利用されています。

もっとも、公図はあくまでも事実上の証明力が認められるにすぎず、反証を挙げて覆すことができます(長野地判昭和43年4月23日)。

4 公図の記載は、単に土地の事実状態を示すにすぎず、土地の権利関係や境界の位置に変動を及ぼすものではないため、行政処分とはいえず、したがって、公図の記載に対して不服申立ては認められません(広島地判平成6年11月24日)。

公図に誤りがある場合には、訂正を申し出ることができます。

公図の誤りは、職権でも訂正されます(不登規16条15項)。

公図の訂正の申出は、登記官の職権の発動を促す性質を有すると解されています(高松高判平成3年2月25日)。