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【競売手続⑤】不動産競売事件における評価人の「公権力の行使に当る公務員」の該当性

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不動産競売事件における評価人は、国家賠償法1条1項の「公権力の行使に当る公務員」に該当しますか。

くり子ちゃん

1 評価人は、個々の競売事件において執行裁判所から選任されて不動産を評価するよう命じられ(民事執行法58条1項)、不動産の評価を行い、執行裁判所に評価書(民事執行法規則30条)を提出します。

2 評価人が国家賠償法1条1項の「公権力の行使に当る公務員」に該当するかについて、裁判所はこれを否定するものが多数を占めます(東京地裁平成23年1月31日判決、東京地裁平成15年11月7日判決、福岡高裁宮崎支部平成元年3月27日判決、高知地裁昭和61年6月23日判決等)。

3 評価人のよる競売対象不動産の評価は、執行裁判所が行う売却基準価額の決定という公務に関するものではあるが、不動産鑑定士等の専門的知識経験を有する者が、その知識・経験に基づき、競売対象不動産の評価額について執行裁判所から独立して意見を述べるものであって、執行裁判所の補助機関として執行裁判所の権力的な権限を委譲されたり、執行裁判所の判断採用を代替したりするものではないこと等が理由とされています(東京地裁平成23年1月31日判決参照)。