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【競売手続⑨】転抵当権者が設定されている原抵当権に基づく競売申立て

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転抵当権者が設定されている原抵当権に基づく競売申立てについて教えて下さい。

くり子ちゃん

1 抵当権に転抵当権が設定されている場合、転抵当権に優先弁済権があり、また、原抵当権者は原抵当権を消滅させてはならない義務を負い、転抵当権の設定について原抵当権者の債務者への通知又は債務者の承諾がなされたときは、転抵当権の効力(原抵当権に対する拘束力)により、転抵当権者の承諾がない限り、原抵当権者が原抵当権の被担保債権の弁済を受けても転抵当権者に対抗することができないこと(民法377条)から、原抵当権者が単独で競売の申立てをすることができるかについては争いがあります。

2 判例及び実務では、原抵当権の被担保債権が転抵当権の被担保債権額を上回っている場合は、原抵当権者が競売の申立てをすることができるとする限定的肯定説に立っています(大審院昭和7年8月29日決定、名古屋高裁昭和52年7月8日決定)。

すなわち、転抵当権が設定されている場合、転抵当権の被担保債権が優先債権となりますが、原抵当権の被担保債権額が転抵当権の被担保債権額を上回る場合は、その超過する分については原抵当権者が自己の被担保債権の弁済を受けることができるので、一定の要件を満たしているときに、原抵当権者の競売申立てを認めています。