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【近隣トラブル②】ペット飼育による騒音、悪臭に困っている

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隣人が犬を数匹飼っており、一日中、鳴き声がうるさく、また、糞尿の臭気にも困っています。このような場合、どうしたらよいでしょうか。

くり子ちゃん

1 動物の飼育に関しては、「動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)があります。

この法律では、動物の所有者等には、動物の種類や習性に応じ、動物が人の生命、身体、財産等に害を加えたり、迷惑を及ぼすことのないように努める義務があると規定されています(同法7条1項)。

また、地方公共団体(都道府県や市町村など)は、動物が人に迷惑を及ぼすことのないよう、条例の定めにより、動物の飼養および保管について、動物の所有者等に対する指導その他の必要な措置を講ずることができます(同法9条)。

そして、都道府県知事は、多数の動物の飼養等が原因で、周辺の生活環境が損なわれている事態として環境省令で定める事態が生じている場合は、所有者等に対し、期限を定めて、その事態を取り除くために必要な措置をとることを勧告・命令することができ、この命令違反には20万円以下の罰金が定められています(同法25条、47条)。

ここでいう「周辺の生活環境が損なわれている事態」には、動物の鳴き声や糞尿の臭気により、周辺住民の日常生活に著しい支障を及ぼし、そのことが周辺住民の共通認識となっている場合も含まれます(同法施行規則12条1号、2号)。

2 では、具体的にどのような方法をとればいいでしょうか。

やはり、近隣トラブルの基本は、話し合いです。

今後の近所づきあいのことを考えれば、いきなり法的手続をとるというのは避けるべきです。

話し合いでまとまらない場合には、裁判所の民事調停や、弁護士会が行っているあっせん手続等を利用し、第三者を交えて話し合う方法も検討する必要があります。

いずれの方法によっても解決しない場合には、最終手段として、裁判所に訴訟を起こして、騒音や悪臭を防止するための具体的な措置の請求や慰謝料請求をすることになります。

訴訟では、騒音や悪臭の程度が、社会生活を行う上で受忍(がまん)すべき限度を超えるか否かが判断されることになります。

受忍限度内か否かについては、規制違反の有無、違反の程度、地域の実情、騒音・悪臭の継続性、騒音・悪臭発生の時間帯、飼主による騒音・悪臭防止措置の有無・内容、被害の状況、飼主の誠意、それまでの交渉態度等、諸般の事情が考慮されます。