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【不動産が絡む相続⑫】不動産の評価方法

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不動産の評価方法について教えてください。 

くり子ちゃん

1 遺産分割は基本的には当事者の任意処分を許す財産紛争事件ですから、評価の方法や、評価の額についての合意が成立する場合があります。

例えば、遺産の評価方法について、全当事者が同意し、それが著しい不公平をもたらさない方法である場合には、固定資産税評価額に基づいて評価することが許されます(鹿児島家裁昭和43年7月12日審判)。

また、多額の鑑定費用が必要であり、当事者がその負担を望んでいない場合も、当事者が鑑定以外の評価方法に同意していると考えられるため、同様の処理が許されると解されます(東京家裁昭和48年12月11日審判)。

不動産の評価について、必ずしも鑑定によらなければならないものではありません(大阪高裁昭和39年2月14日決定)。

2 遺産評価の時期については、遺産分割の調停・審判では、相続時ではなく、遺産分割時とされています(札幌高決昭和39年11月21日)。

なお、遺産分割の前提となる具体的相続分を算出するときの特別受益、寄与分の計算についても、その評価の基準時については争いがありますが、こちらは、相続開始時の評価を基準とするのが一般的です(【不動産が絡む相続⑪】参照)。