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【不動産賃貸⑳】行方不明になった賃借人に対しては、どうやって明渡しを求めたらいいの?

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賃借人が貸室の中に荷物を大量に放置したまま、行方をくらましてしまいました。当然、家賃の滞納もあります。このような場合、どのような方法で、明渡しを求めたらいいですか。

くり子ちゃん

賃借人が行方不明になっても、賃貸借契約は有効に存続します。

そのため、建物の明渡しをするときは、賃貸人は賃借人に対して賃料不払いを理由に、賃貸借契約の解除をしなければなりません。

通常、このような場合、賃貸人は賃借人に内容証明郵便により未払賃料を支払うように催告し、支払がないときは契約を解除するという意思表示をします。

ところが、今回のように、行方不明の賃借人に対して内容証明郵便を出しても郵便が到達しませんので、賃貸借契約を解除するという意思表示が到達しません。そうすると、賃貸借契約を解除することはできないことになります。

このような場合、賃貸人は、賃借人を被告とする建物明渡請求訴訟を提起する必要があります。

そして、この訴状の中で、契約を解除するという意思表示をするわけです。

訴状を行方不明の賃借人に到達させるための方法として、訴状を公示送達(裁判所の掲示板に掲示する)してもらう方法があります(民訴法113条)。

公示送達をしてもらえた場合、掲示した翌日から2週間後に訴状が到達したことになります

次に、賃貸人が勝訴判決を得たとしても、直ちに貸室に出入りし、賃借人の洋服や家財道具を運び出すことはできません。

賃貸人としては、判決をもって裁判所に強制執行を申し立てる必要がある点に注意が必要です。