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【不動産賃貸㉓】賃料の仮差押ってなに?

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裁判所から、賃貸人の賃借人に対する賃料請求権を仮差押するという書類が送られてきました。この場合、賃借人である私は、賃料の支払いをどのようにしたらよいでしょうか。

くり子ちゃん

仮差押命令とは、債権者が債務者(賃貸人)に対して有する金銭債権に関して争いがある場合に、当該債権が裁判で確定して強制執行できるようになるまでの間、賃貸人の有する財産が散逸しないように、暫定的に処分を制限する命令で、債権者からの申立により裁判所が発令します。

この命令により、賃貸人は賃借人から賃料を取り立てることを禁止され、また、賃借人は賃貸人に対して賃料を支払うことを禁止されます

また、仮差押は、将来の強制執行を保全するためのものですから、債権者は、最終的に債権の回収をすることはできませんので、賃借人としては、債権者へ直接賃料を支払うこともできません

では、賃借人としては、賃料の支払いをどのようにしたらよいのでしょうか。

本件のような場合、賃借人は、賃料を供託することが認められていますので(民保法50条5項、民執法156条)、この方法を選択するべきでしょう。

供託をしたときは、事情届に供託の概要を記載し、供託書正本を添付して裁判所に届け出ることになります。

なお、仮差押命令が送達されたときは、ほとんどの場合、陳述書が同封され、仮差押の対象となった債権の内容等について回答を求められます。

この陳述書は、申立の段階では必ずしも仮差押債権の内容を詳細には知り得ない債権者の立場を考慮して、その後の換価手続の選択の資料とするために認められている取り扱いです。

賃借人であるあなたは、例えば、実際の賃料請求権と内容が異なる場合や、賃貸人に対して抗弁を有しているような場合には、その旨を指摘しておく必要があります。