ホーム > 不動産問題Q&A > 不動産賃貸 > 【不動産賃貸㉙】「追い出し」行為って違法ではないの?

【不動産賃貸㉙】「追い出し」行為って違法ではないの?

Pocket

私は、現在、賃貸アパートに住んでいるのですが、家賃を3ヵ月間滞納しています。入居時に連帯保証人を確保できなかったので、家賃保証会社との間で家賃保証契約を結んだのですが、家賃を一度滞納したころからドアへの張り紙や深夜の取り立てが始まりました。このような家賃保証会社の行為は違法ではないのですか。また、賃貸借契約書には、「賃借人が賃料の支払いを10日以上怠ったときは、賃貸人が直ちに賃貸物件内にある動産を賃借人の費用負担において処分しても賃借人は異議の申立てをしない」との特約が書かれています。この特約に基づいて私の部屋にある家財道具を勝手に廃棄することも違法ではないのでしょうか。

くり子ちゃん

ご質問のような追い出し行為は、「自力救済」にあたり、違法です。

原則として、自分の力で権利の実現を図ることは、禁止されています。これを「自力救済禁止の原則」といいます。

最高裁は、「法律に定める手続によったのでは、権利に対する違法な侵害に対抗して現状を維持することが不可能又は著しく困難であると認められる緊急やむを得ない特別の事情が存する場合においてのみ、その必要の限度を超えない範囲内で、例外的に許される」(最高裁昭和40年12月7日判決)と判断しており、例外が認められる要件は非常に厳しいです。

張り紙行為、夜間の取立て行為、鍵の交換などは、いずれも違法であり許されないとする判決が多数出ています(大阪地裁平成22年5月28日判決、福岡地裁平成21年12月4日判決、大阪簡裁平成21年5月22日判決等)。

また、ご質問にあるような条項があったとしても、自力救済が許されることにはなりません。