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【マンショントラブル⑰】駐車場の専用使用権

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駐車場の専用使用権分譲の対価の帰属、専用使用料の増額の、特別の影響を及ぼすものへの該当性、無償の専用使用権を一部消滅・一部有償化することの特別の影響を及ぼすものへの該当性について最高裁はどのような判断をしていますか。

くり子ちゃん

1 専用使用権分譲の対価の帰属

最高裁平成10年10月22日判決(ミリオンコーポラス高峰館事件)および最高裁平成10年10月30日判決(シャルム田町事件)は、分譲業者が専用使用権の対価を取得していた場合に、その対価が分譲業者と管理組合のいずれに帰属するのかが争われた事案において、専用使用権分譲の対価は、分譲業者に帰属するものと判断しました。

2 専用使用料の増額の、特別の影響を及ぼすものへの該当性

最高裁平成10年10月30日判決(シャルマンコーポ博多事件)は、管理組合が、区分所有者の駐車場使用料に関し、新たに規約を設定して料金増額の集会決議を行い、専用使用料を増額することが特別の影響を及ぼすものかどうかが争われた事案において、増額の必要性および合理性が認められ、かつ、増額された使用料が区分所有関係において社会通念上相当な額であると認められる場合には、使用料の増額に関する規約の設定等は特別の影響を及ぼすものではないと判断しました。

3 無償の専用使用権を一部消滅・一部有償化することの特別の影響を及ぼすものへの該当性

最高裁平成10年11月20日判決(高島平マンション事件)は、無償で専用使用していた駐車場の専用使用権に関し、一部について消滅させ、一部について有償とした決議が特別の影響を及ぼすものかどうかが争われた事案において、消滅については、特別の影響を及ぼすものであって、区分所有者の承諾のないままになされた消滅決議は効力がないものとした一方で、有償化については、必要性および合理性が認められ、社会通念上相当であれば特別の影響を及ぼすとはいえないと判断しました。

*なお、同最高裁判決により、破棄差戻しとなり、東京高裁平成13年1月30日判決は、有償化決議によって設定された使用料の1割から2割の金額をもって社会通念上相当なものと判断しました。