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【マンショントラブル⑲】管理費の支払義務

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管理費の支払義務について教えて下さい。

くり子ちゃん

1 管理費の支払義務を負うのは、区分所有者です。

現実にその専有部分を使用収益しているか否かにかかわりません。

*譲渡担保により区分所有権を取得した者にも管理費の支払義務があります(東京地裁平成6年3月29日判決)。

*将来発生すべき管理費について、将来給付の判決が認められる場合もあります(東京地裁平成10年4月14日判決)。

2 ひとつの専有部分を共有する複数の区分所有者が管理組合に対して負担する管理費の支払義務は、不可分債務となります(東京高裁平成18年10月31日判決、東京地裁平成22年11月30日判決、東京地裁平成20年1月18日判決)。

したがって、各共有者は、それぞれ全額の支払義務を負います。

3 マンションが完成した後に未分譲住戸がある場合、未分譲住戸については分譲業者が管理費の支払義務を負います(福岡高裁平成13年7月19日判決、東京地裁平成2年10月26日判
決、大阪地裁昭和57年10月22日判決)。

4 管理費と管理組合に対する債権の相殺については、性質上許されないとされています(東京地裁平成13年10月26日判決、東京高裁平成9年10月15日判決)。

*「共同建物の維持管理が、区分所有者の全員が管理費等を拠出することを前提として規約に基づき集団的、計画的、継続的に行われるものであって、区分所有者の一人でも現実にこれを拠出しないときは、共同建物自体の維持管理に支障を来すことにもなりかねず、このような管理費等の性質に照らすと、区分所有者が管理組合に対して有する金銭債権を自働債権として管理費等の支払債務を受働債権として相殺をすることはその性質上許されない」(東京地裁平成13年10月26日判決)