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【マンショントラブル㉑】管理費の負担割合

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管理費の負担割合について教えて下さい。

くり子ちゃん

管理費の負担割合をどのように定めるかは、区分所有者の内部自治に委ね得るものです。

したがって、持分割合以外の要素を加味することを可能であり、管理費の負担割合を、規約または集会決議により、持分と異なる割合に定めることもできます(大阪高裁平成18年5月18日判決)。

もっとも、持分割合と異なる割合による負担を定めることができるといっても、合理的限度を超えれば、管理費の負担を定めた規約や集会決議は無効となります。

前掲大阪高裁平成18年5月18日判決は、負担割合に差異を設けることについて、以下のように判示しています。

「区分所有法30条3項が、規約の衡平性を判断する場合の考慮要素を具体化、明確化した規定であることからすると、規約の効力を検討するにあたって、これらの各要素を考慮することが相当である。そして、その際、本件組合の支出が共用・共有部分についての支出であると認められる場合に、当該共用・共有部分の実際の使用状況に照らし、どの範囲の者が当該支出により受益するかという観点も含めて検討することが相当である。そのうえで、本件規約18条2項及び実際の支払額が区分所有者間の利害の衡平を著しく害するものであるといえるような場合には、本件規約18条2項等は違法、無効であるものと解される。」

*東京地裁平成2年7月24日判決は、管理費の負担について、個人組合員と法人組合員との金額差を1.65倍とした規約及び集会の決議について、民法90条に違反し無効であると判断しました。

*広島地裁呉支部平成11年3月15日判決は、修繕積立金の負担割合は専有部分の総面積に対してそれぞれが有する専有床面積の割合による旨の規約がありながら、修繕積立金を各戸一律に月額3000円値上げすることとした集会決議について、不利益を受ける組合員にとって、特別の影響を及ぼすべきときに該当すると判断しました。

*マンションに居住していない区分所有者のみから協力金を徴収することを定めた条項(不在者協力金条項)は、不在区分所有者だけに金銭的な負担を課することに、必要性があり、かつ、負担が合理的な範囲内であれば有効です(最高裁平成22年1月26日判決)。