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【境界確定・所有権確認⑬】境界確定訴訟と所有権確認訴訟の関係は?

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境界確定訴訟の判決が確定した後に、同じ場所について所有権確認訴訟を提起することは許されますか。

くり子ちゃん

1 判例・通説のように境界確定訴訟を形式的形成訴訟と考える立場からすれば、境界確定訴訟と土地所有権の範囲を確認する訴訟とはまったく別の性格の訴訟であり、内容的に矛盾することはないため、両訴訟を併合したり、あるいは訴えの変更(境界確定の訴えから土地所有権確認の訴えへの変更、またはその逆の変更)をすることについては、いずれも認められています。

したがって、境界確定の確定判決があっても、土地所有権確認の訴えを提起することは妨げられないといえます。

2 しかしながら、前訴の境界確定訴訟と所有権確認訴訟の実質的な争点がいずれも土地所有権の帰属にあるような場合には、所有権確認訴訟は実質的には前訴の蒸し返しと言わざるを得ず、信義則に反すると判断される可能性があります(最判昭和51年9月30日)。

もっとも、境界確定訴訟を形式的形成訴訟と解して、土地所有権の帰属とは分離する考え(判例・通説)によれば、信義則の適用の可否は厳格に解されることになります。