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【近隣トラブル⑦】通行地役権を時効取得できる場合とは?

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私は、隣地の通路を20年以上にわたり通行してきましたが、先日、隣地の所有者から、通行を禁止されてしまいました。通行地役権の時効取得を主張することはできないでしょうか。

くり子ちゃん

1 【近隣トラブル⑥】で見たとおり、通行地役権も時効取得することができます。

では、どのような要件をみたせば、時効取得することができるのでしょうか。

この点、民法は、以下のように規定しています。

「地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。」(民法283条)

最高裁判例によれば、「継続的に行使され」といえるためには、承役地上に通路が開設されること、しかも、その開設は要役地所有者によってなされることが必要であるとされています(最判昭和30年12月26日)。

したがって、土地や建物を借りているだけでは、地役権の時効取得は認められないことになります。

2 最近の判例としては、既存通路を承役地所有者と要役地所有者が共同して、各自の土地を提供するなどして拡張、整備し、20年以上にわたって土砂を入れたり、除草するなど既存通路と合わせて維持管理にあたっていたというものですが、拡幅された通路については、要役地所有者によって開設されたと認めたものがあります(最判平成6年12月16日)。

その他、通路部分を塀、コンクリート敷にて開設したとして継続性を認めたものがあります(東京地判昭和56年2月27日)。