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【不動産売買⑨】瑕疵担保責任による解除の要件

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瑕疵担保責任に基づく解除はどのような場合に認められますか。

くり子ちゃん

1 民法では、売買の目的物に隠れた瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の系所をすることができるとされています(民法570条本文、566条1項)。

2 瑕疵担保責任限定特約があったとしても、解除権は否定されないとする裁判例があります(東京地判平成20年9月24日)。

3 瑕疵の修理が可能であれば、修理を行えば契約の目的を達成できるため、原則として解除をすることは認められません

例えば、修理が可能な建物の漏水に関して、買主が、解除をしたと主張したのに対し、裁判所は「建物への浸水は、漏水対策工事を行えば防止可能であると認められ、本件売買契約の目的を達することができないとまではいい難いから、Xの上記主張は採用できない」と判断しています(東京地判平成20年3月27日)。

4 修理が不可能な場合とは、必ずしも技術的な修理が不可能な場合だけを指すわけではなく、仮に修理が技術的には可能であっても、修理費用が特に多額となるなどの事情があれば、経済的合理性を考慮し、契約目的不達成として解除が認められます(大判昭和4年3月30日)。

例えば、裁判例には「本件において発生した不具合は、本件各土地の地盤の性質に由来しているものであり、これを原因とする本件不具合を解消するためには、本件各建物の基礎工事について抜本的なやり直しが必要である上に、その実施の面でも困難が予想されるのである。加えて、そのために要する金額は、本件売買代金のおよそ半額に達しまたは半額を超えるのであって、これは、本件各建物と同様の居住用建物における建築費に匹敵する額である。そうすると、結局、本件各建物の不具合を経済的合理性が認められる範囲内で修理することはできないというに等しいというほかはない。」と判示するものがあります(東京地判平成13年6月27日)。