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【不動産売買⑫】売主の説明義務違反と解除

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売主に説明義務違反があった場合、買主は売買契約を解除することはできますか。

くり子ちゃん

1 説明義務は、売買契約における売主の主たる債務(本来的債務)ではなく、付随的債務です。

しかし、最高裁は、付随的債務であっても、契約締結の目的の達成に重大な影響を与えるものについては、不履行があったときには、契約を解除し得ると判示しています(最判昭和36年11月21日、最判昭和43年2月23日)。

2 すなわち、説明義務が履行されていれば買主において契約を締結しなかったであろうと認められる場合(大阪高判平成11年9月17日、福岡地判平成18年2月2日)、あるいは、説明義務の不履行により契約自体の目的の達成が不可能となるような場合(東京地判平成14年5月21日、札幌地判平成13年5月28日)には、解除が認められることになります。

3 例えば、大阪高判平成11年9月17日は、以下のとおり判示し、解除を認めています。

「未だ完成前のマンションの販売においては、購入希望者は現物を見ることができないから、売主は購入希望者に対し、その売買予定物の状況について、その実物を見聞できたのと同程度にまで説明する義務があるというべきである。そして、売主が説明したところが、その後に完成したマンションの状況と一致せず、かつそのような状況があったとすれば、買主において契約を締結しなかったと認められる場合には、買主はマンションの売買契約を解除することもでき、この場合には売主において、買主が契約が有効であると信頼したことによる損害の賠償をすべき義務があると解すべきである。」