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【近隣トラブル⑫】袋地通行権の道路の幅と建築基準法との関係

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私の土地に建物を新築したいのですが、公道に面していないので、建築確認がおりないと言われました。現在は、隣の土地を通って公道に出ているのですが、建築確認を得るために、通路を2メートルまで拡幅してもらうことはできますか。

くり子ちゃん

1 建築基準法43条1項は、都市計画区域内において、建築物の敷地は、道路に2メートル以上接しなければならないものと定めています。

これを接道要件あるいは接道義務といいます。

この接道義務を満たしていない敷地内に建物を建築することはできないので、土地を購入する場合などは、接道義務を満たしているかを確認することが重要になってきます。

2 この接道義務と袋地通行権との関係について、最高裁は、「その趣旨、目的等を異にしており、単に特定の土地が接道要件を満たさないとの一事をもって、同土地の所有者のために隣接する他の土地につき接道要件を満たすべき内容の囲繞地通行権が当然に認められると解することはできない」と判示しています(最判昭和37年3月15日、最判平成11年7月13日)。

もっとも、最高裁も、袋地通行権の通路の幅を決める際の一資料として建築基準法の定めを考慮すること自体は否定していません(最判昭和49年4月9日)。

とはいえ、最高裁は、袋地通行権の通路の幅を決める際に、建築基準法の定めを考慮することには消極的であるといえます。

囲繞地所有者の負担を考えると妥当な判断ではないでしょうか。