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【近隣トラブル⑬】借地人にも袋地通行権は認められるか?

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私は、借地上に家を建てて住もうと思っていますが、この借地は公道に面していません。このような場合、土地の所有者でない私も、隣地を通行できますか。 

くり子ちゃん

1 まず、借地権には、地上権(建物などの工作物や竹木を所有する目的で、他人の土地を使用する権利)と、賃貸借契約に基づく賃借権があります。

このうち、地上権者には、民法上、所有者に準じて袋地通行権が認められるとされていますので問題ありません(民法267条)。

これに対し、賃借権の場合にも地上権と同じように袋地通行権が認められるかが問題となります。

この点、最高裁は、賃借土地の引渡しを受けて現に賃借権を有する者については、民法213条を準用できるが、他方、単なる占有者には準用は許されないと判断しています(最判昭和36年3月24日)。

この最高裁判決によれば、建物に登記があるかぎり(借地借家法10条)、対抗力を備えたことになり、自ら袋地通行権を取得して、権利行使することができます。

また、単なる占有者には袋地通行権は認められませんので、袋地の不法占有者には袋地通行権は認められません。

2 これに対し、賃借権に対抗力がない場合にはどうなるでしょうか。

この場合は、賃借している土地の所有者(地主)が有している袋地通行権を代位行使(民法423条)することができるとされています。