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【近隣トラブル⑭】賃貸借契約に基づく通行権の内容

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袋地となっている隣地の所有者に対し、賃貸借契約に基づき私の土地の一部を通行させています。契約では、3年と決めたのですが、契約期間が満了すれば、使用させるのを止めてもいいのでしょうか。 

くり子ちゃん

1 ご質問のケースは、通行させている土地に借地借家法が適用されるか否かが問題となります。

仮に借地借家法が適用されるとなると、借地権ということで、期間は最短でも30年間となり(借地借家法3条)、それよりも短い期間を定めた場合には無効となり(同法9条)、存続期間は30年となります。

借地借家法の適用の有無は、「建物の所有を目的とする」土地の賃借権ですから、通行させている土地がこれに該当するかが問題となるわけです。

2 この点、東京地判昭和55年1月30日は、隣地に建物を所有し、通路として使用し、第三者にも使用を許諾するという契約がある場合について、「本件建物の利用上本件土地は利用不可欠」として、これを肯定しました。

ところが、控訴審(東京高判昭和57年6月10日)では、当該土地を通行できればいいのであって、建物所有の借地権とまで認める必要はないとして否定されました。

同高裁判決は、「賃貸借契約の文言、土地の地目、実際の使用状況、工作物の有無・種類などに照らし、客観的に判断すべき」との判断基準を示しています。