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【建築紛争⑯】免責特約の有効性

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売買契約に売主の瑕疵担保責任を免除する特約がある場合、建物や土地に瑕疵があったとしても、どんな場合であっても、売主の責任を追及することはできないのでしょうか。

くり子ちゃん

免責特約がある場合においても、売主の瑕疵担保責任を認めた裁判例として、東京地判平成15年5月16日をご紹介いたします。

同裁判例は、土地上に住宅を建築して敷地と共に販売する目的で購入したXが工事を開始したところ、コンクリートの埋設物等が存在することが発覚したことから、売主Yに対して、➀瑕疵担保責任に基づき、➁信義則上の説明義務違反(債務不履行)に基づき、埋設物除去費用等1604万3010円の請求をした事案において、YのXに対する991万2750円の支払義務を認めました。

裁判所は、地中埋設物は「隠れた瑕疵」に該当することを認定した上で、免責特約について以下のとおり判示しました。

本件契約には売主の瑕疵担保責任を免除する特約があるが、Yは地中工作物が残置されていることを容易に知り得たのであり、その存在を知らなかったことについて悪意と同視すべき重大な過失があり、民法572条の趣旨に鑑みれば、本件において特約に基づき瑕疵担保責任を免除することは公平に反し、信義則に反することは明らかであって、民法572条類推適用してYに対して570条に基づく責任を負うと解するのが相当である。